もっと自由だっていう気持ちになりたいけど、なぜかいつも束縛されているような感覚なんです。
どうすればいいんでしょうかね~
実は人は「自由になれる」と思いこんでいるだけかもしれないよ!
どういうことですか?
僕らが何気なく行動しているときも、「○○をしよう」と思ってしているのではなく、脳が「○○する」という決断した後に、それに理由をこじつけるために「○○しよう」という考えが浮かぶようになっているかもしれないよ。
へ?
どういうことですか?
ドイツのマックス・プランク研究所のジョン・ディラン・ヘインズ博士らの研究があって、そこでは「人間の決定は、脳活動によって強力に準備されている。意識が働き始める時点までに、大半の処理がすでになされている」ということがfMRIを用いた脳内検査でわかったんだ。
これは、『Nature Neuroscience』誌に発表されている研究報告だよ。
ということは、「何かをしようと決断して、行動をした」って私たちは考えていますが、本当の順番は・・・
脳が「○○をしようと決断した」
⇒私たちの意図が「○○をしようと思った」
⇒そこから行動が起こされる
という流れなんですか?
そうなんだ!
分かりやすいように、ここでの意図を『後付け思考』って言い換えるね。
これ、なかなか理解しにくいと思うけど、こんなたとえ話だと理解しやすいかな?
「水を飲む」についてのたとえ話ね。
『後付け思考』が最初に出てきてから、脳が動くっていう解釈だと・・・
喉が渇いたから水を飲む
⇒水を飲むという脳の部分が活発化する
⇒水を飲む行動が生まれる
となるわけ。
あ、それならとっても理解しやすいです。
でも、実験結果で解釈すると・・・
水を飲むという脳の部分が活発化する
⇒「喉が渇いたから水を飲む」という思考が生まれる
⇒水を飲む行動が生まれる
となるわけ!
意思で「水を飲みたい」って思う前に、脳では「水を飲む」という決断がされているってことですね。
そうなんだ。
人って他人から支配されるのを嫌がるよね。
だから、脳が先に決断していることに支配されることも無意識に嫌がってしまうから、「○○のために」っていうあたかも正当性のあるような理由を後付けする『後付け思考』が生まれて、自分なりに納得しようとするんだ。
そのために、「なんだか自由じゃないんだよな~」っていう『感覚』だけが残ってしまうの。
確かにそういわれると、「なんでこんなことしたんだろう?」って思うこともありますね。
それは、思考よりも先に脳が動いてしまっているってことですかね?
そうとも解釈できるよね。
で、大切なのはここからだよ。
脳にせよ、自己意識とは別のものに行動を支配されていると思うと、結構ストレスになるよね。
はい、なりますね!
もし、この『脳⇒後付け思考』という流れが変えられないとしたら、どうだろう?
それは、もうストレスばっかりになってしまいます。
あ!
だから、「自由じゃない」って思うことが多々あるんですかね?
そうかもしれないよ!
じゃ、その「自由じゃない」っていう状態から、「自由だ」に変換するにはどうすればいいと思う?
え?
そもそも自由じゃないんだから、「自由だ」って変換されないんじゃないですか?
そんなことないの。
だって、無意識に『後付け思考』によって行動する意味を付け加えることをやっているよね。
「喉が渇いたから水を飲もう」と思って水を飲んだ、というの人の脳を調べてみると、「喉が渇いたから水を飲もう」と思う前に、「水を飲む」という脳の部分が動き出しているということ。
そんな脳の動きを、自分がやろうと思ってやったんですって思いたいから、「喉が渇いたから水を飲もう」って後付けで考えて、自分の「支配されている」っていうストレスを軽減しているんだよね。
そうですね。
なら、それを使うんだ。
脳には『時間』というものが存在しないから、『後付け思考』もそれなりに使える。
でも、『理由』を考えていると、過去思考になってしまうの。
「○○だから~」「○○したくないから~」ってね。
過去思考をベースとして物事を考えると、過去に囚われて、それが余計にストレスを大きくしてしまうんだ。
前に進みたいのに、過去のことばかり考えて、過去のことに縛られた人生を自分で創っちゃうということにつながるから。
そんなの嫌ですね・・・
じゃぁ、どうすればいいんですか?
とってもシンプルで、簡単な『後付け思考』を使うんだよ。
何か行動したときや行動しようとしているとき、「○○だから」という理由を考えるのではなく、「これがしたいから」という理由にするの。
たとえば、水を飲むという行動の時は、「喉が渇くと嫌だから」「喉が渇いたから」「汗が出たから」とか、そういう条件的な理由を考えるんじゃなく、「飲みたいから飲む」でいいんだ。
そうすると、「自分がやりたいからやっているだけ」という自分の自由意志がそこに出てくるの。
やりたいからやる
やりたくないからやらない
これって、一切、支配されていないよね!
そうやって考えていると、今度はその思考に脳がクセ付けされてくる。
いつの間にか、脳の網様体賦活系(RAS)という部分の働きにより、「やりたいこと」が目に入るようになって、それをやっている自分になるよ。
だから、理由をこじつけるより「やりたいからやった」という思考を繰り返し練習するといいの。
そうすると、「自由になりたい」から「自由なんだ」「自由である」となっていくよ♪
わかったような、わからないような感じですが、まずはすべてにおいて「やりたいからやる」「やりたいからやった」と解釈すればいいんですね。
そうだね。
いつの間にか『自分主体』『自分軸』になって、日々が楽になると思うよ~♪