あなたの身体は人類が始まってから劇的に変わりましたでしょうか?
いえ、実はそれほど変わっていません。
では、生活はどうでしょうか?
ものすごく変わりましたよね。
食べ物、生活スタイルもかなり変わりました。
研究では狩猟採集生活をしている人たちの方が、現代人よりも健康的な身体であり、健康的な精神だということが分かってきています。
寿命が長いのは、もちろん現代人の方ですが、イキイキしているとか幸せだとか、健康的な生活をしているとかいうのは、寿命とは関係ありません。
今回は、現代人の生活と狩猟採集生活の比較をすることで、あなたが難病であっても、慢性腰痛や頭痛であっても、パーキンソン病や癌であっても、回復する方向に身体をシフトするきっかけとなればうれしいです。
是非、参考にしてください。
スーパー高齢者
慶應義塾大学医学部の研究があります。
スーパー高齢者と言われる非常に健康的で活発な高齢者を対象とした研究です。
年齢は85歳~110歳で、約1500人の血液検査で分かったことがあります。
それは、スーパー高齢者は一般高齢者に比べると身体の炎症レベルが低いという事でした。
体の中では細胞が活動しているので、常に少なからずの炎症反応があります。その数値が、スーパー高齢者は低かったというのです。
炎症レベルが低ければ、それだけ免疫系が正常に働きます。また、ホルモンバランスも整いやすく、循環も良い状態に保たれるようになります。
活性酸素の働きが低いので、細胞が傷つけられることが少ないようです。
この『炎症』というキーワードを現代人の生活と狩猟採集生活で考えてみます。
現代人の生活と狩猟採集生活の『炎症』比較
まず、分かりやすいのは狩猟採集生活の炎症です。
獲物を採りに森の中に入っていくため、傷を負ったりぶつけたりと言った外傷が多くなります。
また、感染源が多い中での生活となるため、感染症にかかるケースが多くなります。
外傷を受けると、皮膚から血が出たり腫れたりしますが、適切な対応をしていれば数日で治っていきます。
感染症も適切な対応をして休んでいれば数日で回復します。
狩猟採集生活の中での炎症は、目に見えやすい炎症であり、短期的、長引いても中期的な炎症となります。
これと比較して、現代人の生活の炎症はどうでしょうか?
そとでケガをすることが日常茶飯事にあるモノではありません。衛生環境も良くなってきたので感染症にかかるリスクもそれほどありません。
しかし、常に満腹になるほど食べたり、空腹も感じないのに決まった時間での食事で、胃腸は常に酷使されている状態です。胃腸が動くためには血液も必要で、各細胞が休みなく働いている状態となります。
また、筋肉を動かさないため、老廃物が溜まりやすくなり、循環を強制的に良くするために発痛物質などが出やすくなります。
生活も夜まで起きていたり、睡眠時間が短くなることで、身体の緊張状態が続き、体内で大量の活性酸素が作られて、細胞が傷つけられます。
つまり、体内で炎症が起きている状態になります。
この体内炎症は外からは気づきにくいのですが、体内で長期的に続く炎症となります。
現代人の炎症は長期的に続く炎症。
それは最初のころは病的症状として気づかれることは少なく、単なる不調や朝起きにくい日が続くと言った何気ないことで起きます。
それが続くと病気やホルモンバランスが悪くなる、そして鬱病などの症状として外から知られるようになります。
コップ半分の水の重さ
さて、ここで半分まで水の入ったコップを準備してください。
よくある心理実験だと、このコップの水の量をどう感じますか?と聞いて、ある人は「少なく感じる」、ある人は「多く感じる」・・・と言った話になるかもしれませんが、ここでは心理実験ではありません。
水が半分入ったコップを片手に持ってみると『重い』と感じますか?『軽い』と感じますか?
多くの人が『軽い』と感じると思います。
しかし、その状態を1時間、2時間と維持するとどうでしょう?
きっと、『重い』に変わるのではないでしょうか?
身体の中の炎症も同じこととなります。
大きな炎症ではなくても、長期間続くことで身体に対して異常な負担をもたらします。
それが身体の病気であったり、精神的な病気として表に出てくるようになります。
身体を回復させるためには
ですので、身体を回復させるためには、生活に身体を合わせるのではなく、身体に合った生活をすることが大切となってきます。
身体の機能は数万年もの間それほど大きく変化したわけではありません。
しかし、環境は体内炎症が起きやすい文明と発展してきました。
つまり、健康な身体になるためには、体内炎症が起きにくい狩猟採集生活に近づけるということになります。
しかし今の生活を狩猟採集の生活に戻すことはほぼ無理です。
無理ですが、部分部分を考えることで、より身体にストレスを与えない生活をすることが可能となってきます。
今の文明社会で生きつつも、『選択』することで身体に合わせた環境を作っていきましょう。
狩猟採集生活よりも多すぎに摂っているものは減らす。少なすぎになっているものは増やす。そして、人間の身体が完全に安全かどうかわからない新しすぎるものは減らす。と言ったことを心がけてください。
狩猟採集生活と比べて多すぎるもの
狩猟採集生活よりも多く摂り過ぎているもの
摂取カロリー
精製穀物
アルコール
塩分
乳製品
飽和脂肪酸
満腹感
これらを減らすために、あなたは何を行いますか?
今、自分にできることを具体的に紙に書きだし、それを実行してください!
狩猟採集生活と比べて少なすぎるもの
狩猟採集生活よりも少なくなっているもの
有酸素運動
筋肉を使う時間
睡眠
ビタミン・ミネラル
食物繊維
自然に触れる時間
太陽光を浴びる時間
空腹感
これらを増やすために、あなたは何を行いますか?
今、自分にd系ることを具体的に紙に書きだし、それを実行してください!
狩猟採集生活になかった新しすぎるもの
これを身体に入れたり、接触するときは、気をつけましょう。
必要が無ければ出来るだけ減らすことが無難です。
加工食品
人口添加物
トランス脂肪酸
果糖やブドウ糖
人工の照明
電子機器
化学物質
薬・抗生物質
身の回りにどのくらいあるのか確認してみましょう。
もしあなたが病や身体や心の不調で苦しんでいたら、身体に良いか悪いかもはっきりしていない新しいものは遠ざけてみましょうね。
生活を身体のしくみに合わせる
生活環境の発展は急速過ぎて
ぜんぜんついていけない身体は
知らぬ間に炎症状態になってしまいます。
それが続くと
ずっと不調が続くようになり
それに耐えきれなくなった時に
病気として芽を出します。
もしかしたら、いまあなたが苦しんでいたら
芽が出ている状態だとしたら
芽が出ない環境に整えることが大切になります。
『多すぎるもの』『少なすぎるもの』『新しすぎるもの』を書き出して、環境を変えてください。
そして、朝起きた時に
あ~、今日も目覚めがスッキリでいい(^^)/
って言う具合の日々をお過ごしください。