肩関節が痛みで全く動かせない
先日、腕を動かそうとすると肩の関節に激痛が走るため全く動かすことが出来ないので病院に行ったら、レントゲンを撮られて、石灰沈着性腱板炎と診断されました。このままでは仕事が出来ないので何とかしてください!という患者さんが来院されました。
ここではその症例をかねて記事を書いていきます。
《目次》
初診時の状態
患者さんの想い
整体治療の考え
治療をした結果
初診時の状態
患者さんの来院した時の状態は、右肩が痛かったので左腕で右腕を抱えて右腕を出来る限り動かさないようにかばいながら来院しました。
前の日にあまりの激痛に病院に行ったところ、レントゲンを撮り『石灰沈着性腱板炎』と言われました。今は痛み止めの薬を渡された飲んでいますが、一向に痛みが楽になる気配がなく、こちらでどうにかならないかと思ってきました。
という状態でした。
本当に辛そうでした。特に、石灰沈着性腱板炎(肩関節石灰沈着症)の症状は夜間痛があり、夜も眠れない状態とのことで、お顔が疲れ切っていました。
患者さんの想い
患者さんとしては…
本当は仕事を休んで安静にしていたいのですが、私じゃないとできない仕事もあるし、休むと給料に響くので休むことができません。
今日の状態で言うと、休んだから良くなる・楽になるというモノでもないと思うので、それを考えても、やっぱり休むことが出来ません。
という想いだとのことでした。
確かに、放っておいて1日や2日で痛みがなくなるというモノでもないため、仕事や給料に差支えが出るのであれば、なかなか仕事を休むことが出来ませんよね。
整体治療の考え
病院では保存療法が一般的で、痛み止めの服用に加えてブロック注射をする場合があります。私の患者さんではいませんが、インターネットで調べてみると、手術を行う病院もあるようです。
ここでは、当院の整体における考え方をお伝えします。
肩の強烈な痛みはリン酸カルシウムの沈着によるとされています。リン酸カルシウムは少量ですが常に存在してもおかしくないものです。
粘性が強くドロドロしているものとイメージしてください。それが固まってしまい、炎症が起きたため肩を動かす時に痛みが出てしまうというモノです。これが石灰沈着性腱板炎(肩関節石灰沈着症)です。
ということは、『流れ』を作ってあげる必要があります。
流れにくくなったリン酸カルシウムを『流す』ということがとても大切になります。
『流れ』で考えられるのが、血液の流れ(動脈・静脈)とリンパの流れとなります。特に静脈とリンパの流れが非常に大切になると考えています。
流れに障害となるのは、
- 関節の動き方
- 筋肉の緊張(硬結)
- リンパのせき止め
になります。
関節の動き方は全身が関係します。極端なことを言えば(もちろん、このような場合もあります)、足首の動きが悪くなると肩の動きが悪くなったりします。そのため、全身の動き方を良くしていく必要があります。
肩周辺、肘や手関節周辺の筋肉が硬くなると関節の動きが悪くなります。ただ、関節を保護するためとか、身体の使い方が偏った状態が続くと、筋肉が硬くなります。それも流れを悪くなる原因となります。
リンパ液は自動で流れる力が非常に弱く、せき止められるとそこで流れが阻害されてしまいます。それが長く続くとリンパ液が流れにくい構造が出来てしまいます。その場合、外部からの刺激で流れを良くする必要も出てきます。
治療をした結果
最初来たときは、時間がなく全身を施術することはできませんでした。それでも次の部分を施術しました。
- 肘周辺のリンパの流れ
- 肘関節や肩関節の位置の修正
- 鎖骨・肩関節・腕の流れを良くする刺激(ソフト)
それで肩の動きが思った以上に改善して、患者さんが喜んでいました。
3日後に来院していただき、全身を整させて頂くと、肩が挙がるようになりました。痛みは多少残りますが腕を動かすことが出来るようになりました。
そしてその2日後、同様に身体全体を整える整体をさせて頂きました。その結果、ほとんど痛みが無く肩を動かすことが出来るようになりました。
もちろん、個人差があります。どのくらい石灰化が進んでいるのかにもよりますし、炎症の度合いにもよりますが、やはり身体全体の動き方、関節の在り方、リンパ液の流れがとても大切だと再確認するような内容でした。
もし、あなたが石灰沈着性腱板炎(肩関節石灰沈着症)でお悩みでしたら、お気軽に当院にご相談ください。